被害者無き差別認定の根拠等に関する公開質問状
令和8年5月29日
沖縄県知事 玉城デニー殿
拝啓
貴職におかれましては、時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
私は、適正な意見陳述(弁明)を行うにあたり、沖縄県行政手続条例第28条で定められた不利益処分の根拠となる事実の「不提示」をカバーするため、貴庁に対し公文書開示請求を提出してまいりました。しかし、貴庁はこれらの全てを「存否応答拒否」等の手法で遮断し、行政としての説明責任を放棄しています。適正な行政手続きとは、住民の防御権の行使を前提とした情報の透明性があって初めて成立するものです。情報を秘匿し、弁明の機会を実質的に形骸化させている現状に対し、地方自治の最高責任者である貴職に、行政の透明性と法的な論拠を直接問うべく、以下の通り公開質問状を提出いたします。
記
1. 手続きの違法状態に対する認識について

私は4月22日付の通告状にて、意見陳述通知(こ女第899号)における「根拠事実の教示義務違反」および「期限の逆転による防御権の剥奪」等の違法状態を指摘しました。貴職はこの指摘を受け、当該手続きが行政手続条例および憲法上の適正手続き(デュー・プロセス)を欠いた状態であることを認識しましたか。認識した上でなお、本手続きを強行する法的根拠を示してください。
2. 「存否応答拒否」による説明責任の回避について

貴庁は、私の表現活動に対する判断基準や適用根拠について、「存否応答拒否」を乱発しています。権力行使の根拠を秘匿することは、民主主義の根幹である「行政の説明責任」に対する背信行為です。本件において、貴庁は情報公開条例第10条を援用し、個人情報の保護や事務の適正な遂行への支障(第7条第2号、第6号、第7号)を理由に挙げていますが、市民の表現活動に対する行政の判断基準や法的根拠という、公的性質が極めて高い情報を、なぜ「事務事業の遂行に支障をきたす」として秘匿できると判断したのですか。また、本人自身の情報を本人に開示するにあたり、誰の、どのような権利利益を侵害するのか、具体的な論拠を求む。
3. 行政による「私的制裁」の体質について

貴庁は、那覇地方裁判所における争訟過程において、本件手続きに基づく氏名公表について「不利益処分ではない(単なる周知・啓発活動である)」と主張されています。しかし、行政による周知・啓発活動とは本来、市民の自由な協力に基づくものであるはずです。なぜ、法的強制力を否定しながら、一方的に期限を設け、弁明を強要し、不従順な者に対しては社会的信用を毀損する「公表」という制裁を課すのでしょうか。不利益処分ではないと主張しながら、県民の同意を無視して実質的な強制力を行使するその論理的な整合性を、具体的に説明してください。
4. 公文書開示請求に基づく検討プロセスの妥当性について

令和8年4月26日付で提出した「公文書開示請求」に関し、当該発言の「背景、前後の文脈、趣旨等の諸事情を総合的に確認」するという事務処理要領第2条第2項の義務がどのように履行されたのかを改めて問います。特に、「賊喊捉賊(ぞくかんそくぞく)」という中国の成語であり、学術的・歴史的背景を持つ表現に対し、貴庁がそれを単なる「差別的フレーズ」として抽出したのか、あるいは成語の解説という文脈を検討した上でなお「差別」と認定したのか、その判断に至る審査部会の議事録や論理的帰結を示す記録を求めます。本件は憲法第23条(学問の自由)および第21条(表現の自由)の根幹に関わる事案であり、貴庁がこの文脈を無視した断罪を行っていないことを客観的に証明する責任があります。客観的な検討記録が存在しないのであれば、それは行政による一方的な断罪の証左と判断せざるを得ません。
5.公表まで秘匿する「仕組み」の法的根拠の欠如について

非公開決定通知には「本邦外出身者等に対する不当な差別的言動の解消に関する措置は、公表により初めて明らかにされる仕組みとなっている」とありますが、この「公表されるまでその内容を秘匿する」という運用の根拠となる条例、規則、あるいは法条文を具体的に提示してください。 沖縄県差別のない社会づくり条例第11条第3項は、公表に先立ち意見を述べる機会を付与することを義務付けていますが、内容を秘匿したままでは弁明の機会の実効性は確保されません。この「仕組み」という主張が、単に貴庁が法手続き上の義務を回避するために設けた行政的方便に過ぎないのではないか、その法的整合性を明らかにしてください。
6. 「厳重注意」の法的根拠と虚偽報道の放置について

貴庁の「公文書不存在」決定(こ女第97号)により、2024年03月28日付の沖縄タイムスで報道された「厳重注意」なる処分は実在しないことが証明されました。実在しない行政処分を根拠に報道された虚偽情報を是正せず放置することは、地方公務員法第30条(誠実義務)および第33条(信用失墜行為の禁止)に違反する不作為です。特定の個人に対する社会的信用毀損の報道を放置し続けることの公務員の法的責任をどう認識していますか。
7. 行政運営の基本姿勢について

貴庁は地方自治において、行政運営の透明性はどのような意味を持っていると考えますか。また、本件のように根拠を秘匿する不透明な運用が、県民に対する重大な不利益となり、行政への信頼を根底から損なうものであることをどのように認識していますか。 その上で、現在の一連の手続きにおいて、沖縄県行政は「政治目的の達成」と「遵法精神(適正な行政運営)」のどちらを優先しているのか、明確に回答してください。法的手続きを隠れ蓑にした恣意的な運用は、民主主義の根幹を揺るがすものです。貴庁の基本姿勢を改めて問います。
以上
■回答期限: 令和8年6月12日(金)まで
■回答方法: 上記期限までに、FAXにて返信をお願いいたします。
FAX:098-993-7609

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