【緊急警告レポート】 沖縄の主権が「国際法」の名の下に解体される日

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【緊急警告レポート】

沖縄の主権が「国際法」の名の下に解体される日

 

私はこれまで、幾度となく警鐘を鳴らしてきました。しかし、今あえて申し上げなければなりません。日本政府、特に外務省の対応は、残念ながら「手遅れ」と言わざるを得ない段階に達しています。

1月27日の中国外交部の記者会見で、日本はポツダム宣言、カイロ宣言を遵守するべきだとの発言があったのですが、日本政府はそれに対して何ら反論をしていないからです。

彼らは、外交ベースでは沖縄への言及をあえて避けながら「ポツダム宣言こそが正当な戦後秩序」だという認識を国際社会に広げながら、メディアでは、沖縄の人々はサンフランシスコ講和条約により不当に植民地支配されている先住民族であるというナラティブを発信し始めているのです。

この中国の狙いは単なる沖縄の主権奪取に留まらず、東アジアの戦後秩序の礎である「サンフランシスコ講和条約体制」そのものを崩壊させ、中国主導の新しい国際秩序へ作り変えるという、地球規模の野望です。

警告:ポツダム・カイロ宣言を「過去の遺物」と侮るな

多くの日本人は、「ポツダム宣言やカイロ宣言なんて、戦後処理の古い話だ」と思っているかもしれません。しかし、その「油断」こそが、中国が最も利用している武器なのです。

1. 「サンフランシスコ講和条約」を無効化する罠

日本は「1951年のサンフランシスコ平和条約(SF条約)で領土問題は解決済みだ」と言いますが、中国は自らは調印していないので無関係そして、「SF条約は冷戦下の不当な密約であり、上位概念であるポツダム宣言に反する限り無効である」という論理で、SF条約体制そのものを葬り去ろうとしています。

2. 「1945年に中国は存在しなかった」という反論の虚しさ

ポツダム宣言は「1949年建国の中国に関係ない」という反論も、彼らには通用しません。中国は「国家承継」という国際法上のレトリックを使い、「1945年の署名国(中華民国)の正当性はすべて我々が引き継いだ」と強弁し、SF条約未調印の壁を突破しようとしています。

  • 日中共同声明という「逃げ場のない罠」:

    1972年の日中共同声明において、日本政府は中華人民共和国政府を「中国の唯一の合法政府」として認めました。この外交的承認がある以上、日本は「現在の中国政府が、かつての中国の権利を継承している」という法的立場を、自ら否定することが極めて難しい状況に置かれています。

  • 1971年から隠し持っていた「ポツダム宣言カード」:

    この論理は1971年に彼らが国連の常任理事国(主要戦勝国)の座を奪い取った時点で完成していました。しかし、当時の中国は力がなく日本からの援助を必要としていたため、「韜光養晦(才能を隠して時を待つ)」の戦略の下、このポツダム宣言カードをあえて隠し持っていたのです。そして今、日本を軍事的に凌駕したと判断した瞬間に、この「ポツダム宣言カード」を発動させたのです。

3. グローバルサウスを標的にした「地球規模の認知戦」

この認知戦のターゲットは、日本だけではありません。中国はアフリカ、南米、アジアといった「グローバルサウス」諸国を、「認知戦の最良のお客様」として位置づけています。

「欧米が味方だから大丈夫」という油断を捨てよ

軍事力や経済力では欧米を味方につければ過半数を占めるかもしれません。しかし、国連総会は「1国1票」の冷酷な現実があります。中国はこの小国を一国ずつ丁寧に取り込み、味方につけています。

届かない当事者の声

もしグローバルサウスの国々が中国のプロパガンダを信じ、「沖縄は日本の植民地だ」と認めてしまえば、それが国連の公式な結論となります。その時、沖縄の人が「私は日本人だ!」と叫んでも、世界は「それは洗脳の結果だ」と冷淡に突き放し、主権国家としての反論権すら剥奪されるのです。

4. 認知戦の4段階プロセス:国際文書による「反論の封殺」

段階

状況と脅威の内容

第1段階 歴史の再解釈と「情報浸透」による土壌作り

中国の大学での「琉球研究」強化に加え、中国国営メディア(CGTN)によるプロパガンダ動画を多言語で拡散。現在、私たちはこの第1段階の「最終局面」にいます。この段階こそが相手の論理を根底から打ち破る『唯一かつ最後』の反論のチャンスです。日本が沈黙を守り続けた結果、彼らは世界中のメディアやAIの学習データに自国有利な情報を流し込み、外堀を埋め尽くしました。

沖縄を日本の植民地に書き換えるCGTNプロパガンダ番組

第2段階 外交的包囲網の形成と「緊急救済アジェンダ」化

直近の最大の脅威は、3月の国連人権理事会です。中国はここで「琉球先住民の差別人権問題」を、可及的速やかに救済措置を講じなければならない緊急の人道危機として演出する偽装工作を、国際的な「正義」を装って仕掛けてくることが確実視されます。実際に1月13日に中国のグローバルサウス学術フォーラムなる団体が沖縄に来て、琉球独立を謳う団体と交流し、「沖縄の米軍基地は西洋の帝国主義によるグローバルサウスへの抑圧の最も顕著な表れだ」と発言しています。国連総会でこの多数派工作が完成すれば、SF条約による日本の正当な主張は、世界から「帝国主義の密約」として叩き潰されます。

第3段階 国際文書による「反論の封殺」と基地機能の停止

国連から米軍および自衛隊の「即時撤退勧告」が突きつけられる最悪のフェーズです。沖縄の「21世紀ビジョン」が自己決定権として認定され、防衛機能が停止へ追い込まれます。

トランプ・ディールによる米軍撤退: 米国は撤退を「最高値で売りつける」交渉材料として利用し、日本の頭越しにディールを成立。沖縄からの撤退を求める声が国際的な「正当性」を得て、沖縄の基地撤去運動が激しくなります。

第4段階 中華民族化と日本の主権消滅

0.1% of 沖縄の声を99.9%に書き換える国連人権メカニズムを利用して、沖縄は「中華琉球民族」としてのアイデンティティへの書き換えが完了します。

台湾は後ろ盾を失い陥落。

◎自衛隊の機能不全: まともな訓練ができず「名ばかりの駐留」へ。
◎本土と沖縄の精神的分断: 主権はないが費用だけ払う状況に日本国民が激怒。
◎中国軍の「平和的駐留」: 独立派NGOが「我々は中華琉球民族だ!」と主張し、中国軍を招き入れ駐留を正当化。
そして、
◎台湾の陥落: 沖縄が実質的な中国基地となり、台湾は戦わずして屈する。
という結果に陥ります。

結論:WGIPの呪縛を解き、日本独自のナラティブで反撃せよ

日本がこのように、中国のナラティブ侵略に無防備な根本原因は敗戦後のWGIP(ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム)にあります。そのため、 日本の軍事力を世界に向けて肯定化することに躊躇するようになってしまっているのです。

もう一つは、日中友好という言葉に騙され、中国の悪口を公では口にしてはならないという自縄自縛です。

上記のような結果を回避するためには、私たちは以下のナラティブを世界に発信しなければなりません。

1. 混乱の源は独裁国家にあり

人権を無視し、力による支配を目論む独裁国家・中国の軍事力こそが、世界を混沌に陥れる元凶である。

2. 日本の防衛力こそがアジアの平和の礎

我が国の軍事力は、侵略のためではなく、アジアの平和を守り抜くための尊い力である。

3. 沖縄は「自由のゲートウェイ」

沖縄は、単なる軍事拠点ではありません。自由で開かれたインド太平洋を実現するための、「民主主義と平和的交流のゲートウェイ(門戸)」です。その防衛力は、地域の安定と繁栄を支える不可欠な基盤なのです。沖縄は平和の島なのです。

政府に課せられた「絶対の任務」

沖縄では、基地があるから狙われるとか、政府は沖縄を再び戦場にしようとしているという認知戦が繰り広げられています。

沖縄県民の心を利用して対中抑止力を弱体化、更に日本政府と対立させて沖縄分断ナラティブをつくり、植民地化リストに掲載する根拠として利用されかねません。

このような認知戦、ナラティブ侵略を払拭するために、総理大臣をはじめ日本政府は、沖縄県民に向けて何度もこう宣言しなければなりません。

◎「沖縄を決して戦場にしません!」
◎「中国には沖縄に指一本手出しをさせません!」
◎「沖縄を断固として守ります!」

これは「できる・できない」の議論ではありません。沖縄の抑止力を強化すると同時に、国民と国際社会に不戦の決意を示し続けることこそ、国家の責務なのです。このナラティブを積み重ねてこそ、日本は世界のリーダーとしての国家理念を構築できます。

沈黙は、将来の侵略を正当化する「法的弾薬」を敵に提供し続ける行為です。今こそ、日本の誇りある物語を世界へ!

沖縄政策研究フォーラム 理事長 仲村 覚


以下、1月27日の記者会見の対訳と影響とリスクを分析したものです。

全く報道されていませんが、ブルームバーグの記者の質問に対し、中国の報道官は日本はポツダム宣言の遵守を守るべきだとの発言がありました。日本政府はこの発言に対し、厳重に抗議するべきです。抗議の必要性に気がついたときには、抗議が通用しなくなっています。

2026127日外務省報道官郭嘉昆定例記者会見

(質問8:ブルームバーグ記者)

 

No. 中国語原文 日本語訳 影響とリスク
Q8 彭博社记者:日本首相高市早苗称,一旦台湾发生危机,日美将联合救助两国公民。她还称在这种情况下,日本绝不会弃长期盟友美国于不顾。外交部对此有何评论? ブルームバーグ記者:日本の高市早苗首相は、台湾で危機が発生した場合、日米両国は共同で両国民の救助にあたると述べました。また、このような状況下で、日本は長年の同盟国である米国を見捨てることは決してないと述べました。これに対し、外交部はどのようなコメントをしますか? 【影響度:高】 高市首相の発言は、台湾有事の際の日本の軍事的・人道的な関与の可能性を示唆しており、中国の強い反発を招く。これは日中間の政治的・外交的緊張を劇的に高め、日本の安全保障環境を悪化させる直接的なリスクとなる。また、台湾海峡での偶発的な衝突に巻き込まれる可能性を高める。
A8-1 郭嘉昆:需要提醒日方的是,1972年《中日联合声明》明确,“日本国政府承认中华人民共和国政府是中国的唯一合法政府”,“中华人民共和国政府重申:台湾是中华人民共和国领土不可分割的一部分。日本国政府充分理解和尊重中国政府这一立场,并坚持遵循《波茨坦公告》第八条的立场”。1978年《中日和平友好条约》经中日两国立法机构批准,确认《中日联合声明》所表明的各项原则应予严格遵守。 郭嘉昆:日本側に注意を促したいのは、1972年の『日中共同声明』において、「日本国政府は、中華人民共和国政府が中国の唯一の合法政府であることを承認する」こと、「中華人民共和国政府は、台湾が中華人民共和国領土の不可分の一部であることを重ねて表明する。日本国政府は、この中国政府の立場を十分理解し、尊重し、ポツダム宣言第八条の立場を堅持する」ことが明確にされている点です。1978年の『日中平和友好条約』は、両国の立法機関によって承認され、『日中共同声明』で示された諸原則が厳格に遵守されるべきことを確認しています。 【影響度:中】 中国は、日本の台湾関与発言を、1972年の日中共同声明および1978年の日中平和友好条約に違反するものとして非難している。これにより、日本は外交的な約束と安全保障上の必要性の間で板挟みとなり、台湾問題に関する日本の行動の正当性が国際的に問われるリスクが生じる。
A8-2 根据《开罗宣言》《波茨坦公告》和《日本投降书》等一系列具有充分国际法效力的文件,日本窃取于中国之台湾必须归还中国;日本应完全解除武装,不得维持能使其重新武装的产业。日本宪法对军力、交战权、战争权也作出严格限制。 『カイロ宣言』、『ポツダム宣言』、および『日本の降伏文書』など、十分な国際法上の効力を持つ一連の文書に基づき、日本が中国から窃取した台湾は中国に返還されなければなりません。日本は完全に武装解除され、再軍備を可能にする産業を維持してはなりません。また、日本国憲法は軍事力、交戦権、戦争権についても厳格な制限を設けています。 【影響度:高】中国は、日本の防衛力強化や台湾有事への関与を、戦後の国際法文書(ポツダム宣言など)や日本国憲法に違反するものとして位置づけている。これは、日本の防衛政策の正当性を国際的に揺るがし、日本の再軍備や軍事行動に対する国際的な批判を煽るための強力な外交ツールとなる。日本の安全保障政策の自由度を制限し、国内の憲法議論に外部から介入するリスクがある。
A8-3 以上这些都是日本必须严格履行的政治承诺和不容推卸的法律义务。日方声称要在法律范围内行动,却一再粗暴干涉中国内政,甚至对中国发出武力威胁,这完全是自相矛盾。日本曾对台湾殖民统治长达半个世纪,犯下罄竹难书的罪行,对中国人民负有严重历史罪责。无论在历史上、法律上,日方都没有任何资格对中国台湾置喙。 これらはすべて、日本が厳格に履行しなければならない政治的約束であり、回避できない法的義務である。日本側は法的な枠組み内で行動すると主張しながら、中国の内政に繰り返し粗暴に干渉し、さらには中国に対して武力による威嚇まで行っているが、これは完全に自己矛盾である。日本はかつて台湾を半世紀にわたり植民地支配し、筆舌に尽くしがたい罪を犯し、中国人民に対して重大な歴史的責任を負っている。歴史的にも法的にも、日本側には中国台湾について口を挟むいかなる資格もない。 【影響度:高】中国が日本の台湾関連の行動を「内政干渉」および「武力威嚇」と断定し、歴史的責任を追及することで、日中関係の政治的基盤が深刻に損なわれる。これにより、外交ルートでの対話が困難になり、偶発的な衝突のリスクが増大する。日本の安全保障政策(特に台湾有事への関与)に対する中国からの直接的な圧力と報復の可能性が高まる。
A8-4 日方有关言论再次暴露日本右翼势力挑动对立、制造事端,借机推进“再军事化”、挑战战后国际秩序的野心。这已经对地区和平稳定和中日关系政治基础构成严重威胁,国际社会必须高度警惕、坚决抵制。 日本側の関連する言論は、日本の右翼勢力が対立を煽り、問題を引き起こし、その機会に乗じて「再軍事化」を推進し、戦後の国際秩序に挑戦しようとする野心を再び露呈させた。これはすでに地域の平和と安定、そして日中関係の政治的基盤に対して深刻な脅威を構成しており、国際社会は高度に警戒し、断固として阻止しなければならない。 【影響度:高】中国が日本の防衛政策の強化を「再軍事化」と断じ、戦後秩序への挑戦とみなすことで、日本の安全保障政策に対する国際的な批判を誘導しようとする。これは、日本の防衛費増額や反撃能力保有などの国内政策が、中国との緊張を高める直接的な要因となり、地域全体の軍拡競争を加速させるリスクがある。
A8-5 我们再次敦促日方恪守中日四个政治文件精神和所作政治承诺,切实反思纠错,停止在台湾问题上的操弄和妄动。 我々は改めて日本側に対し、日中間の四つの政治文書の精神と行った政治的約束を厳守し、真剣に反省し誤りを正し、台湾問題における画策と軽率な行動を停止するよう強く促す。 【影響度:中】 中国は、日中間の既存の政治文書(特に「一つの中国」原則)への回帰を強く要求しており、日本がこれに応じない限り、外交関係の停滞や悪化が続く。これは、日本が台湾との関係を深める自由度を制限し、外交上の柔軟性を失わせるリスクがある。

 

1月27日の記者会見全文を以下に掲載しておきます。

中国外交部記者会見全文 対訳、影響力分析
ZOHO_20260127

 


1月27日の中国外交部記者会見のナラティブ侵略解析の要点です。

中国ナラティブ侵略解析サマリー(日次)
ナラティブ侵略解析(日次)_20260127 (1)

1月27日の中国外交部記者会見に対する、様々な視点からのリスク管理と、カウンターナラティブの提案をまとめて資料です。

中国ナラティブ侵略詳細解析(日次)
ナラティブ侵略解析(日次)_20260127 (1)

 

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