沖縄対策本部長■6カ国協議は無駄、平和と安定の維持は米中新冷戦構造でこそ実現可能

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■無意味な6カ国協議

北朝鮮の独裁指導者金正日の死亡により朝鮮半島の不安定化が危惧されています。そして、6カ国協議の再開を望む声もあります。

しかし、6カ国協議は全くの無駄といえます。何故なら、議長国となっている中国こそが北朝鮮を支えている国であり、ロシアも北朝鮮の核放棄を本気で望んでいないからです。中国にとっては北朝鮮が核保有する事には多くのメリットがあります。特に朝鮮有事の際に米韓軍に対する大きな盾として機能するのみならず、日本や韓国を脅迫するツールとして機能します。それを自国の手を全く汚さずに実現できるのです。

これだけ便利なツールを中国が手放すわけはありませんし、北朝鮮にとっては唯一の交渉カードですので政権が崩壊しない限り絶対に手放すわけがありません。

また、ロシアにとっても北朝鮮の核は脅威とは感じていないようです。

以下に関連ニュースを記載いたします。

◎朝鮮半島の平和と安定確保には中国をいれなかったクリントン長官

<対北朝鮮で日米韓連携 玄葉、クリントン両外相が会談>

(共同通信2011/12/20 07:38 )http://www.47news.jp/CN/201112/CN2011122001000995.html

【ワシントン共同】玄葉光一郎外相は19日昼(日本時間20日未明)、米国務省でクリントン長官と会談した。両外相は北朝鮮の金正日総書記死去という新たな事態を受け、日米韓3カ国が地域の平和と安定確保のため緊密に連携していく必要性で一致した。玄葉氏は、北朝鮮による日本人拉致問題の解決に向け、米側に一層の理解と協力も要請した。

クリントン氏は会談後の共同記者会見で、北朝鮮の後継体制への移行について「平和で安定的な移行がわれわれの共通の利益だ。6カ国協議の関係各国と連携していきたい」と強調した。

ここで、クリントン国務長官が最も強調しているのは、「日米韓」の3カ国の緊密な連携だということです。この中に中国が入っていない事が最も重要です。つまり、日米韓が連携し対応を協議しその上で中国とロシアとも連携し働きかけていくという事です。

対北朝鮮問題でも中国は同盟関係ではなく、交渉する相手だということです。

◎ロシアが北朝鮮のミサイルを脅威と感じていない事がわかるニュース

<「イランや北朝鮮が欧州を脅かすとする米の主張は空虚」>

(イランラジオ放送 2011年 12月 14日水18:23)
http://japanese.irib.ir/index.php?option=com_content&view=article&id=23643:2011-12-14-13-57-08&catid=17:2010-09-21-04-36-53&Itemid=116

ロシア国家安全保障会議のパトルシェフ書記が、「ヨーロッパがイランと北朝鮮から脅かされているとするアメリカの主張は空虚なものだ」としました。

アメリカは一部の国によるミサイルでの脅迫を口実に、ヨーロッパ大陸内にミサイル防衛システムを配備することを決定しています。

ロシアのメドベージェフ大統領は最近、これらのミサイル防衛システムの配備の結果についてアメリカに警告を発し、このミサイル防衛システムへの対抗措置として、カリーングラード地域に戦術ミサイル・エスカンダルを配備する可能性があると発表しています。

パトルシェフ書記は、ロシアの週刊誌アルゴメンティ・イファクティとのインタビューで、「ロシアの専門家らは、ヨーロッパに対するイランと北朝鮮の脅迫というアメリカの主張が、全く根拠のないものだという結論に達している」としました。

また、「アメリカのミサイル防衛システムは、ロシアと中国を標的にして、この2カ国を脅かしていることが明らかに見てとれる」と述べています。

パトルシェフ書記はさらに、アメリカのミサイル防衛システムの開発計画において、ロシア海岸におけるミサイル迎撃を目的とする艦船の配備、同国の国境付近でのミサイル探知レーダー基地の設置などが計画ているとし、「アメリカは、依然として、ヨーロッパでのミサイル防衛システムがロシアを標的にすることはないという法的な保証を与えることを控えている」と語りました。

■現在は米中新冷戦構造の構築期間

また、これまで述べているように、11月に開催された東アジアサミットをきっかけに既に米中冷戦が始まっています。

米中二つの軍事大国の対立が鮮明化し、各国はどの米側につくか中国側につくかで新冷戦構造が確定していきます。

この新冷戦構造で最も重要なのは日本です。日本は中国とも国交をもっていますが、間違っても中立的な立場をとってはなりません。

経済的な結びつきがこれだけ深いと信じることは難しいのですが、中国の最大の敵は日本だという事を知らなければなりません。

日本がこれから本格化する米中冷戦構造の中を生き延びるには、米国と深い同盟関係を築き緊密な軍事連携をとっていくしかないのです。

その上で、遅きに失したかもしれませんが、自主防衛を急がなければなりません。憲法9条の改正は必須ですが、現実的には間に合わないので集団的自衛権が行使できるように法律の改正は急がなければなりません。

また、防衛費の増額や自衛隊員の増員は国家存続のためにはもはや必須です。

更に、中国の敵対する国とは軍事的な協力関係を築き中国包囲網をつくっていく努力が必要です。

中国は公式には軍事同盟を表明しませんが明らかに軍事同盟関係にある国がいくつかあります。

その代表格が北朝鮮です。

◎北朝鮮は中国の支持下にあると主張しているニュース

<「中国が支持する北朝鮮は崩壊しない」―米専門家、金総書記死去で>

(サーチナ 2011/12/19(月) 17:48)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=1219&f=politics_1219_017.shtml

北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)朝鮮労働党総書記死去の報道を受け、米CNNテレビの元アジア上級特派員のマイク・チノイ氏は、「中国の支持下にある北朝鮮は崩壊しない」との見方を示した。台湾の中央通訊社が19日伝えた。

米CNNテレビは現地時間の18日夜、金正日総書記死去のニュースを速報し、元アジア上級特派員で、現在は南カリフォルニア大学・米中研究所の上級研究員のマイク・チノイ氏に電話取材した。チノイ氏はこれまでに北朝鮮を15回訪れたことがあり、東アジア情勢に詳しい。

チノイ氏は、現時点で北朝鮮の独裁政権、軍事政権が崩壊するか否かを論じるのは時期尚早だとした。理由は中国が早くからはっきりした立場を表明しており、また北朝鮮との経済貿易協力関係を強化しているからで、「中国は北朝鮮を崩壊させはしない」との見方を示した。

また「北朝鮮の唯一の目標は軍事政権の延命」だと言い切り、後継者に内定している金正日総書記の三男、金正恩(キム・ジョンウン)氏を決して弱小勢力と考えてはならないと強調した。

チノイ氏によると、金正恩氏は若く、これといった経験もないが、外界が彼について知っていることも少ない。父の金正日総書記と一緒に会議に出席してもほとんどしゃべらず、昨年8月に金正恩氏と会った中国の外交官は、「寡黙で礼儀正しい青年」との印象を持ったという。

チノイ氏によると、目下北朝鮮の最重要任務は金正日総書記の葬儀で、三男の金正恩氏が葬儀委員会の首席になるとみられる。短期的には北朝鮮の人心は驚愕しており、深い問題は長期的に見なければならないと指摘した。(編集担当:阪本佳代)

そして、次に同盟関係にある国がイランです。

◎イランと北朝鮮は軍事協力関係にある事がわかるニュース

北朝鮮とイランは米国を仮想的として核開発技術に関しては協力関係にあります。

<北朝鮮の数百人がイラン核開発支援 技術者ら派遣>

(共同通信 イラン 2011.11.13 14:36)
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111113/kor11111314370002-n1.htm

韓国の聯合ニュースは13日、外交消息筋の話として、イランの核やミサイル関連の十数カ所の施設で、北朝鮮の技術者や科学者数百人が開発を支援していると報じた。

技術者らは朝鮮労働党で軍事工業を扱う「99号室」の出身で、イラン中部コム近郊の核施設などで数年前から3~6カ月ごとに交代しながら勤務しているという。

北朝鮮はミサイルの輸出や共同研究を通じイランと軍事協力を深めてきた。イランは2009年に北朝鮮産の濃縮ウランの原料を入手したとみられるなど、核開発でも両国が協力を進めていることは確実視されている。(共同)

次のニュースでは、イランでは金正恩の人物像についても非常に好意的な報道をしています。

イランと北朝鮮は友好関係にある事を伺わせます。

<北朝鮮の新総書記はどんな人格>

(イランラジオ 2011年 12月 19日月曜日 18:40)

http://japanese.irib.ir/index.php?option=com_content&view=article&id=23793:2011-12-19-14-18-12&catid=17:2010-09-21-04-36-53&Itemid=116

北朝鮮のキム・ジョンイル総書記が死去したことを受け、三男のキム・ジョンウン氏が同国の新総書記となりました。

ファールス通信によりますと、キム・ジョンウン氏は1984年1月8日生まれで、故キム・ジョンイル総書記の三男です。

ジョンウン氏は、スイスに留学した経験があり、ドイツ語、英語、フランス語に精通し、西側の支配に抵抗することは、留学時代におけるジョンウン氏の最も重要な特徴だと言われています。

ジョンウン氏は、留学を終えた後、1988年に帰国し、2002年から2006年まで、北朝鮮の軍事総合大学に籍を置き、軍事学を学び、次第に、彼が北朝鮮の権力の座に就く土台が整えられていました。

ジョンウン氏は2006年から、故キム・ジョンイル総書記の命令により、北朝鮮軍の上層幹部となり、2010年以来、父と共に公式式典に姿を見せ、2010年9月、党中央軍事委員会副委員長に任命されました。

ウン氏の専属料理人である藤本・健二さんは、その著書の中で、「キムジョンウン氏の人格はその父と非常によく似ており、当初は非常に恥ずかしがり屋だったが、父も関心を示していた軍事訓練やバスケットボールなどのスポーツにより、勇ましく強い人格を持つようになった」と記しています。

同盟関係にはありませんが、アンチ米国というケースでは中国側に立つ可能のある国がロシアです。

一方、中国包囲網をつくるために日本は反中国という立場ではロシアと協力する事が可能です。これは日本の役割だと思います。

■中国は国家目標実現のために朝鮮半島有事を仕掛ける可能性も

金正日の死亡による朝鮮半島の不安定化の対処をこれまでの枠組みで考えていては大きな失敗をします。

何故なら、朝鮮半島を不安定化するか安定化するかの鍵を握っているのは中国だからです。中国は朝鮮半島有事を起こす事が国家目標の実現に貢献すると判断する事も考えられるからです。その時には、北朝鮮にミサイル発射させる可能性もあるからです。

それは、台湾の武力統一を果たす必要に迫られた場合です。

また、台湾統一のために中国にとって有利な有事は中東有事です。その火薬庫はイランです。前述したようにイランと中国、北朝鮮は軍事的に密接な関係にあります。

■新冷戦の国内の最前線は沖縄の反米運動

北朝鮮有事に関しても中東有事に関しても日本が直接関与して努力する事はできません。しっかり情報収集して怠りなく備える以外ありません。

しかし、その備えを崩してくるような間接侵略攻撃もあります。それは中国人民解放軍の統一戦線工作部隊が沖縄を梃子として日米同盟に亀裂をいれてくるようなよ心理戦、世論戦を展開する事です。

沖縄のマスメディアは、既に人民解放軍の反米闘争の機関誌となっています。中国の国家目標である台湾統一にとって最も大きな障害は、米軍でもなく自衛隊でもなく、日米同盟です。この日米同盟の亀裂をいれるのに最も便利なのが沖縄県民の感情であり、沖縄県の歴史です。今後米中冷戦が本格化すればするほど、沖縄の反米闘争も本格化してきますので、日本政府は心して対処できる体制を至急整える必要があります。

■平和と安定の維持は米中新冷戦構造でこそ実現可能

最後に結論を述べます。今後の東アジア、世界の平和の維持は、既存の枠組みでは不可能です。

6カ国協議は全くの無意味であり、米中冷戦の新構造での平和、安定の維持を実現しなければならない時代になっています。

そのため、朝鮮有事は朝鮮半島の問題と見た時点で判断を誤ります。

それは、昔の朝鮮戦争と全く同じであり、ベトナム戦争と同じです。つまり、本当の敵は中国共産党であるということです。

中東で有事が起きたとしても本当の敵は中国である可能性もあります。

本当の平和の維持は、中国包囲網の中にあり、中国を包囲する事こそ平和の実現につながるということです。

(仲村覚)

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