令和8年1月7日付の中国外交部記者会見の日本語訳と沖縄主権剥奪複合法律戦への影響分析
本報告書は、2026年1月7日に行われた中国外交部記者会見における発言内容を詳細に分析したものである。中国側の公式見解(ナラティブ)を日本語に翻訳し、その背後にある戦略的意図、特に「複合法律戦(Lawfare)」の観点から、日本の安全保障および国際的地位に与える影響を考察する。中国が国際法、国連憲章、および二国間関係をどのように解釈・利用し、自国の戦略的目標(グローバル・サウスの取り込み、対米・対日牽制、台湾・沖縄問題への布石など)を達成しようとしているかを明らかにする。
| No. | 中国語原文 | 日本語訳 | 複合法律戦への影響 |
|---|---|---|---|
| 1 | 总台央视记者:中国外长今年首访非洲有何特殊意义?中方对这次访问有何期待? | 総台央视記者:中国外相の今年のアフリカ初訪問にはどのような特別な意義があるか?中方は今回の訪問にどのような期待を抱いているか? | この質問は中非関係の強化を強調するもので、中国のグローバル・サウス戦略を支え、アフリカ諸国を味方につけることで、国連での多数派工作(例: 沖縄関連決議)を有利に進める基盤を築く。法律戦として、国際的な支持を集め、日本の孤立化を狙う。 |
| 2 | 毛宁:2026年是中非开启外交关系70周年,习近平主席同非方领导人商定举办“中非人文交流年”。王毅外长此次访问非洲四国,并在非盟总部出席“中非人文交流年”开幕式,延续了中国外长36年来每年首访非洲的优良传统。埃塞俄比亚、索马里、坦桑尼亚、莱索托都是中国的战略合作伙伴。王毅外长此访旨在深化同各方的政治互信,推动落实中非合作论坛北京峰会成果,加强中非两大文明交流互鉴,为构建新时代全天候中非命运共同体注入新动力。 | 毛寧:2026年は中非が外交関係を樹立して70周年を迎える年であり、習近平国家主席とアフリカ側首脳は「中非人文交流年」の開催を約定した。王毅外相の今回のアフリカ4カ国訪問と、アフリカ連合(非盟)本部での「中非人文交流年」開幕式出席は、中国外相が36年間毎年アフリカを年初の初訪問とする優れた伝統を継承するものである。エチオピア、ソマリア、タンザニア、レソトはいずれも中国の戦略的パートナーである。王毅外相の今回の訪問は、各国との政治的相互信頼を深め、中非協力フォーラム北京サミットの成果を推進し、中非両大文明の交流・相互学習を強化し、新時代的全天候中非運命共同体の構築に新たな原動力を注入することを目指す。 | アフリカ諸国との信頼構築を強調し、人文交流をテコにナラティブを浸透させる。複合法律戦では、アフリカ票を確保し、国連人権理事会や脱植民地化委員会での沖縄「先住民族」勧告を後押し。日本主権の無効化に向けた多数派工作を強化。 |
| 3 | 中阿卫视记者:美国务院称“这是我们的半球,特朗普总统绝不会坐视我们的安全受到威胁”。请问外交部对这句话的看法? | 中阿衛視記者:米国務省は「これは我々の半球だ、トランプ大統領は我々の安全が脅かされるのを決して座視しない」と述べた。中国外交部はこの発言をどう見るか? | 米国のヘゲモニー批判を通じて、中国の「共同安全」ナラティブを推進。法律戦として、米国の行動を国際法違反と位置づけ、中南米諸国を味方につけ、国連での反米・反日連合を形成。沖縄問題の国際化を間接的に支援。 |
| 4 | 毛宁:划分势力范围、制造地缘对抗不会使一个国家更安全,更不会给世界带来和平。共同安全、合作安全才是可持续的安全。 | 毛寧:勢力範囲の劃定や地政学的対立の製造は、一国をより安全にするものではなく、世界に平和をもたらすものでもない。共同安全、協力安全こそが持続可能な安全である。 | 「共同安全」の概念を繰り返し、米国の行動を違法化。複合法律戦では、心理戦としてグローバル・サウスの支持を集め、国連決議で日本の軍事配備を「対立製造」と非難する基盤を築く。 |
| 5 | 委内瑞拉南方电视台记者:美国以所谓“太阳集团”的存在为借口,针对“玻利瓦尔革命”采取单方面行动,包括对军队和平民发起恐怖袭击,导致数十人死亡,并绑架了马杜罗总统和夫人弗洛雷斯。美国司法部近期发布的文件和声明却表明,“太阳集团”并不存在。中方如何看待这种捏造叙事充当政治借口的行为?这将如何冲击尊重国际法和国家主权的原则?中方是否计划采取措施确保马杜罗总统夫妇获释? | 委内瑞拉南方テレビ記者:米国は所谓の「太陽グループ」の存在を口実に、「ボリバル革命」に対して一方的な行動を取っており、軍人と民間人に対するテロ攻撃を引き起こし、数十人の死者を出した上、マドゥロ大統領と夫人フローレスを誘拐した。米国司法省が最近公開した文書と声明では、「太陽グループ」は存在しないことが示されている。中国はこのような捏造された物語を政治的口実とする行為をどう見るか?これは国際法と国家主権の尊重原則にどのような衝撃を与えるか?中方はマドゥロ大統領夫妻の釈放を確保するための措置を取る予定か? | 米国の捏造ナラティブを批判し、中国の反米姿勢を強調。法律戦として、ベネズエラ支援を通じて中南米での影響力を拡大、国連で「主権侵害」論を展開し、沖縄の「地位未定論」を類推適用。 |
| 6 | 毛宁:中方一贯反对没有国际法依据、未经联合国安理会授权的单边制裁,反对外部势力以任何借口干涉委内瑞拉内政。美方强行控制马杜罗总统夫妇明显违反国际法和国际关系基本准则,违反《联合国宪章》宗旨和原则。中方再次呼吁美方立即释放马杜罗总统和夫人,通过对话谈判解决问题。 | 毛寧:中国は一貫して国際法の根拠がなく、国連安保理の授権を経ていない一方的な制裁に反対し、外部勢力があらゆる口実でベネズエラ内政に干渉することに反対する。米側がマドゥロ大統領夫妻を強行的に拘束した行為は、国際法と国際関係の基本準則に明らかに違反し、国連憲章の宗旨と原則に違反する。中国は米側に対し、マドゥロ大統領と夫人を直ちに釈放し、対話・交渉を通じて問題を解決するよう再度呼びかける。 | 国連憲章を引用し、米行動を違法化。複合法律戦では、法律戦として主権尊重のナラティブを強化し、国連で沖縄を「日本による内政干渉」と位置づける論理を構築。 |
| 7 | 彭博社记者:美国广播公司报道称,特朗普政府已告知委内瑞拉代理总统罗德里格斯,必须切断与中国、俄罗斯、伊朗和古巴的经济联系,在石油生产方面只能和美国合作。外交部对此有何评论? | 彭博社記者:ABC報道によると、トランプ政権はベネズエラ代理大統領ロドリゲスに対し、中国、ロシア、イラン、キューバとの経済連絡を断ち切り、石油生産では米国としか協力しないよう通知した。外交部はこのことについてコメントはあるか? | 米国の経済強制を非難し、中国の経済権益を守る姿勢を示す。世論戦として、グローバル・サウスに反米感情を煽り、国連での反日決議を間接支援。 |
| 8 | 毛宁:委内瑞拉是主权国家,对本国的自然资源和一切经济活动拥有充分的永久主权。美国悍然对委内瑞拉动武并要求委内瑞拉处置自身石油资源时“美国优先”,是典型的霸凌行径,严重违反国际法,严重侵犯委内瑞拉主权,严重损害委内瑞拉人民的权利,中方对此强烈谴责。我要强调的是,中国和其他国家在委内瑞拉的合法权益必须得到保护。 | 毛寧:ベネズエラは主権国家であり、自国の天然資源とすべての経済活動に対して完全かつ永久的な主権を有する。米国がベネズエラに対して武力を行使し、ベネズエラが自国の石油資源を処分する際に「アメリカ優先」を要求するのは、典型的な覇凌行為であり、国際法に重大に違反し、ベネズエラの主権を重大に侵害し、ベネズエラ人民の権利を重大に損なう。中国はこの行為を強く非難する。中国と他国がベネズエラで行う合法的な権益は保護されなければならないと強調する。 | 主権と国際法を強調し、米覇権を批判。法律戦として、沖縄の資源権を「日本による不法占拠」と類推し、国連脱植民地化リスト登録を正当化。 |
| 9 | 日本广播协会记者:中国商务部昨天发布关于加强两用物项对日本出口管制的公告。中国政府已公布的2026《两用物项和技术出口许可证管理目录》中包含稀土相关的物项,昨天发布的加强对日本出口管制措施是否也涵盖稀土产品?昨晚日本政府以中国针对日本的措施偏离国际惯例为由,向中方提出抗议并要求撤回。中方对此有何评论? | 日本放送協会記者:中国商務部は昨日、日本に対する両用物項の輸出管制を強化する公告を発表した。中国政府が公布した2026年《両用物項および技術輸出許可管理目録》には希土類関連物項が含まれており、昨日発表された日本に対する輸出管制強化措置は希土類製品も対象とするか?昨夜、日本政府は中国の対日措置が国際慣例から逸脱しているとして、中国側に抗議し撤回を要求した。中国側はこのことについてコメントはあるか? | 日本の台湾関連発言を口実に輸出管制を強化。心理戦として、日本を威嚇し、沖縄・台湾問題での譲歩を強要。 |
| 10 | 毛宁:具体的问题请向中方主管部门了解。我想指出的是,日本首相高市早苗涉台错误言论侵害中国主权和领土完整,公然干涉中国内政,对中方发出武力威胁。为了维护国家安全和利益,履行防扩散等国际义务,中方依法依规采取措施,完全正当、合理、合法。我们敦促日方正视问题根源、反思纠错,撤回首相高市早苗错误言论。 | 毛寧:具体的な問題については、中国側の主管部門にお問い合わせいただきたい。日本首相高市早苗の台湾関連の誤った発言は中国の主権と領土保全を侵害し、中国内政に公然干渉し、中国側に対して武力による脅迫を発した。中国は国家安全と利益を維持し、非拡散などの国際義務を履行するため、法に依り規に依って措置を取ることは完全に正当、合理、合法である。中国は日方に対し、問題の根源を直視し、反省・是正し、高市早苗首相の誤った発言を撤回するよう促す。 | 高市発言を主権侵害と位置づけ、対抗措置を正当化。法律戦として、国際義務を盾に経済制裁を法的に固定し、日本主権の弱体化を狙う。 |
| 11 | 《金融时报》记者:特朗普总统表示委内瑞拉将向美国移交五千万桶受制裁的原油,美国将代替委内瑞拉出售这些原油。考虑到部分原油原本应销往中国,中方对此有何评论? | 金融時報記者:トランプ大統領は、ベネズエラが米国に制裁を受けた5000万バレルの原油を移管し、米国がベネズエラに代わってこれらの原油を販売すると述べた。一部の原油は本来中国に販売される予定だったが、中国側はこのことについてコメントはあるか? | 米国の資源支配を批判。世論戦として、中国の経済権益侵害を強調し、国際支持を集める。 |
| 12 | 毛宁:正如我刚才所说,委内瑞拉是一个主权国家,对本国自然资源和经济活动拥有充分的永久主权。美方有关要求违反国际法,侵犯委内瑞拉主权,损害委内瑞拉人民权利。中国和委内瑞拉之间的合作是两个主权国家的合作,受到国际法和有关法律的保护,中国在委内瑞拉的合法权益必须得到保护。 | 毛寧:先ほど述べたように、ベネズエラは主権国家であり、自国の天然資源と経済活動に対して完全かつ永久的な主権を有する。米側の関連要求は国際法に違反し、ベネズエラの主権を侵害し、ベネズエラ人民の権利を損なう。中国とベネズエラの協力は二つの主権国家間の協力であり、国際法と関連法によって保護される。中国のベネズエラにおける合法的な権益は保護されなければならない。 | 主権と国際法保護を繰り返し、沖縄資源の「中国権益」主張に類推。法律戦として、国連で資源主権論を展開。 |
| 13 | 《环球时报》记者:韩国总统李在明对华首次国事访问引发关注。中方如何评价此访对中韩关系的意义?对两国关系下步发展有何期待? | 環球時報記者:韓国大統領李在明の対中初の国事訪問が注目を集めている。中国側はこの訪問が中韓関係にどのような意義を持つと評価するか?両国関係の今後の発展にどのような期待を抱いているか? | 中韓関係強化を強調。多数派工作として、韓国を反日陣営に引き込み、国連での支持を確保。 |
| 14 | 毛宁:应习近平主席邀请,韩国总统李在明于1月4日至7日对中国进行了国事访问。访问期间,习近平主席同李在明总统举行会谈,两国元首互致新年祝福,就中韩关系和国际地区形势深入交换意见,为深化发展中韩战略合作伙伴关系做出指引。双方就尊重彼此核心利益和重大关切,加强发展战略对接和政策协调,增进国际和多边事务协调等达成重要共识。李强总理、赵乐际委员长分别同李在明总统会见。中方愿同韩方一道,落实好两国元首达成的重要共识,加强沟通协调,深化各领域合作,拓展共同利益,取得更多实质性成果,为两国人民带来更多福祉。 | 毛寧:習近平国家主席の招待に応じ、韓国大統領李在明は1月4日から7日まで中国に国事訪問を行った。訪問期間中、習近平国家主席は李在明大統領と会談し、両国元首は新年の挨拶を交わし、中韓関係と国際・地域情勢について深く意見を交換し、中韓戦略的協力パートナー関係の深化・発展に指針を示した。双方は互いの核心的利益と重大関切を尊重し、発展戦略の連携と政策協調を強化し、国際・多国間事務での協調を増進することなどで重要な共通認識に達した。李強総理、趙楽際委員長がそれぞれ李在明大統領と会見した。中国側は韓国側とともに、両国元首が達した重要な共通認識をしっかりと落实し、コミュニケーション・協調を強化し、各分野の協力を深化させ、共同利益を拡大し、より多くの実質的な成果を上げ、両国人民にさらなる福祉をもたらすことを望む。 | 核心利益尊重を強調し、韓国との協調を推進。複合法律戦では、半島問題をテコに日本孤立を狙い、国連での反日ナラティブを強化。 |
| 15 | 法新社记者:正在访华的韩国总统李在明今天表示,他已请中国领导人帮助遏制朝鲜核计划。发言人能否介绍中韩领导人具体讨论了哪些关于朝鲜的议题?中方会否推动朝鲜暂停核计划? | 法新社記者:訪中中の韓国大統領李在明は本日、中国指導者に朝鮮核計画の抑止を支援するよう要請したと述べた。発言人は中韓首脳が朝鮮に関するどのような議題を具体的に議論したかを紹介できるか?中国側は朝鮮の核計画停止を推進するか? | 北朝鮮核問題を中韓協力の文脈で扱い、中国の影響力を示す。心理戦として、地域安定の守護者像を構築。 |
| 16 | 毛宁:关于中韩两国元首会谈的情况,中方已经发布了消息,你可以查阅。维护半岛和平稳定符合各方共同利益。中方将继续以自己的方式为此发挥建设性作用。 | 毛寧:中韓両国元首の会談状況については、中国側はすでにメッセージを発表しており、ご参照いただきたい。半島の平和・安定の維持は各側の共同利益に合致する。中国側は引き続き独自の方法で建設的な役割を発揮する。 | 半島安定を強調し、中国の建設的役割をアピール。法律戦として、国連安保理での影響力を維持し、日本軍事化を批判。 |
| 17 | 新华社记者:近日,英国渣打银行、法国兴业银行、荷兰国际集团等多家欧洲金融机构发布研究报告称,在科技创新和绿色转型支撑下,中国经济有望在2026年保持稳定增长,在全球主要经济体中展现出较强韧性。发言人对此有何评论? | 新華社記者:最近、英国スタンダードチャータード銀行、フランス興業銀行、オランダ国際グループなど複数の欧州金融機関が研究報告を発表し、科学技術革新とグリーン転換の支えの下、中国経済は2026年に安定成長を維持し、世界主要経済体の中で比較的強い強靭性を示すと指摘した。発言人はこれについてコメントはあるか? | 中国経済の強靭性を欧州報告で裏付け。世論戦として、経済優位を宣伝し、国際支持を集める。 |
| 18 | 毛宁:刚刚过去的2025年,中国经济有效应对各种风险挑战,顶压前行、向新向优发展,科技创新成果、绿色能源转型领跑全球,综合国力跃上新台阶。中国持续推进高水平对外开放,已经成为150多个国家和地区的主要贸易伙伴,对世界经济增长贡献率保持在30%左右,为全球发展注入动力。
今年是“十五五”开局之年。展望“十五五”,中国经济长期向好的支撑条件和基本趋势不会变,优势将更加彰显。我们将以“创新”和“绿色”作为高质量发展的引擎和底色,以“开放”和“共享”助力全球共同发展,不断扩大自主开放和制度型开放。我们将继续做好自己的事,续写中国奇迹新篇章;也将继续以开放的姿态同各国共享发展繁荣。中国式现代化的新征程,将为中国与世界共创未来增添新动能,提供新机遇。 |
毛寧:過ぎ去った2025年、中国経済は各種リスク・挑戦に効果的に対処し、圧力に耐えながら前進し、新しく優位な方向へ発展し、科学技術革新の成果とグリーンエネルギー転換が世界をリードし、総合国力が新たな段階に躍進した。中国は高水準の対外開放を継続的に推進し、すでに150カ国余りと地域の主要貿易パートナーとなり、世界経済成長への貢献率を30%前後で維持し、世界発展に原動力を注入した。
今年は「第十五五」計画のスタートの年である。「第十五五」を展望すると、中国経済の長期的に好転する支え条件と基本趨勢は変わらず、優位性がより顕著になる。私たちは「革新」と「グリーン」を高品質発展のエンジンと基調とし、「開放」と「共有」でグローバル共同発展を後押しし、自発的な開放と制度型開放を不断に拡大する。私たちは自国のことをしっかりやり、中国の奇跡の新篇章を書き続ける。また、開放的な姿勢で各国と発展の繁栄を共有する。中国式現代化の新征程は、中国と世界の未来共創に新たな原動力を加え、新たな機会を提供する。 |
中国経済の成功をナラティブ化。複合法律戦では、経済力でグローバル・サウスを買収し、国連多数派を形成。 |
| 19 | 法新社记者:美方再次声称,正在考虑武力夺取格陵兰岛,并称这是出于国家安全和威慑中国的需要。外交部对此有何评论? | 法新社記者:米側は再び、グリーランド島を武力で奪取することを検討しており、国家安全と中国抑止の必要性からだと主張している。外交部はこのことについてコメントはあるか? | 米国の武力行使を批判。法律戦として、国連憲章を盾に米覇権を非難し、中国の平和イメージを強化。 |
| 20 | 毛宁:中方一贯主张按照《联合国宪章》宗旨和原则处理国与国之间关系。 | 毛寧:中国は一貫して国連憲章の宗旨と原則に依って国同士の関係を処理することを主張する。 | 国連憲章を強調し、平和主義をアピール。複合法律戦では、制度戦として国連を活用し、日本主権の無効化を推進。 |
| 21 | 印度报业托拉斯记者:发言人刚才提到“中国在委内瑞拉的权益”。美方预计还将对西半球其他国家采取类似行动。除了外交声明和谴责之外,中方是否计划采取其他方式保护在该地区的利益? | インド報業トラスト記者:発言人は先ほど「中国のベネズエラにおける権益」に言及した。米側は西半球の他の国に対しても同様の行動を取ると予想される。外交声明と非難以外に、中国側は当地域の利益を保護するための他の方法を取る予定か? | 中南米権益保護を強調。多数派工作として、地域同盟を強化。 |
| 22 | 毛宁:中国同拉美和加勒比国家保持着友好交往与合作。无论形势如何变化,中国都将继续做拉美和加勒比国家的朋友和伙伴,继续在涉及国家主权、安全、领土完整等核心利益和重大关切问题上相互支持,支持彼此走符合自身国情的发展道路,共同反对强权政治,共同维护地区和平稳定。 | 毛寧:中国はラテンアメリカ・カリブ海諸国と友好的な交流と協力を維持している。情勢がどのように変化しようとも、中国は引き続きラテンアメリカ・カリブ海諸国の友人・パートナーであり、国家主権、安全、領土保全などの核心的利益と重大関切に関わる問題で相互に支持し、互いの国情に合った発展道路を支持し、強権政治に共同で反対し、地域の平和・安定を共同で維持する。 | 主権相互支持を強調。法律戦として、中南米を反米陣営に引き込み、国連での脱植民地化決議を支援。 |
| 23 | 彭博社记者:迄今为止,中方提到的主要是外交支持。古巴、委内瑞拉等国家可能期待中国提供金融或经济支持,并转化为切实的资金承诺,以支持上述国家经济发展。发言人对此有何回应? | 彭博社記者:これまで中国側が言及したのは主に外交的支持である。キューバ、ベネズエラなどの国は、中国が金融・経済支援を提供し、具体的な資金約束に転化してこれらの国の経済発展を支援することを期待しているかもしれない。発言人はこれについてどう答えるか? | 経済支援の可能性を示唆。世論戦として、中国の経済影響力を宣伝。 |
| 24 | 毛宁:我们会继续同拉美和加勒比国家加强合作,相互支持。具体开展什么合作,我想需要同有关国家协商确定。 | 毛寧:私たちはラテンアメリカ・カリブ海諸国との協力を強化し、相互支援を続けていく。具体的にどのような協力を行うかは、関連国と協議して決定する必要がある。 | 協力強化を約束。複合法律戦では、経済戦として中南米を買収し、国連多数派を拡大。 |
| 25 | 委内瑞拉南方电视台记者:委内瑞拉是中国石油生产和供应链的关键合作伙伴,中国在勘探和精炼方面进行了大量投资。针对近期美方非法军事行动、绑架马杜罗总统夫妇,以及特朗普总统关于美可能“管理”委内瑞拉的言论,中方计划如何保障自身能源利益,以维持能源供应和项目的开展?发言人刚才提到中国的权益“必须得到保护”。中方是否认为美方行为直接威胁国际能源合作的稳定和全球安全? | 委内瑞拉南方テレビ記者:ベネズエラは中国の石油生産とサプライチェーンの重要なパートナーであり、中国は探査と精製に大量の投資を行っている。最近の米側の違法軍事行動、マドゥロ大統領夫妻の誘拐、トランプ大統領の米国がベネズエラを「管理」する可能性に関する発言に対して、中国側は自らのエネルギー利益をどのように保障し、エネルギー供給とプロジェクトの継続を維持するか?発言人は先ほど中国の権益は「保護されなければならない」と述べた。中国側は米側の行為が国際エネルギー協力の安定とグローバル安全を直接脅かすと考えるか? | エネルギー権益保護を強調。法律戦として、米行動をグローバル脅威と位置づけ。 |
| 26 | 毛宁:美国长期对委内瑞拉石油业实施非法单边制裁,近日还悍然对委内瑞拉使用武力,严重冲击委内瑞拉经济社会秩序,威胁全球产供链稳定,中方已予强烈谴责。
我想强调的是,中国和委内瑞拉的合作是主权国家之间的合作,受到国际法和两国法律保护。 |
毛寧:米国は長期間ベネズエラ石油業に対して違法な一方的な制裁を実施し、最近さらにベネズエラに対して武力を使用し、ベネズエラの経済社会秩序に重大な衝撃を与え、グローバル産供チェーンの安定を脅かし、中国側はすでに強く非難した。
中国とベネズエラの協力は主権国家間の協力であり、国際法と両国法によって保護されることを強調したい。 |
米制裁を非難し、協力の合法性を強調。複合法律戦では、エネルギー安定をナラティブに、沖縄資源権の主張を強化。 |
中国外交部1月7日記者会見が暴く「ナラティブ戦争」の全貌
-「主権尊重」「国際法遵守」「反覇権」が沖縄主権剥奪にどう直結するのか-
【概況】
皆さん、これまでのやり取りで、中国外交部記者会見の分析を深めてきました。皆さんのご指摘のおかげで、説明がより明確になったと思います。今日は、これを一本の完成版としてまとめます。会見の表面だけを見ると、ただの国際問題の応答ですが、私が見る限り、これは中国が仕掛ける「複合法律戦」の完璧な一例です。世界の出来事をすべて「主権尊重」「国際法遵守」「反覇権」というナラティブにまとめ、国連多数派を獲得し、日米を孤立させる-そして、それが沖縄主権剥奪に直結するのです。皆さんと一緒に、事実を追いながら検証してみましょう。
1. 中国の戦略の本質:世界の事件を一つの「大義」に変換する驚異的な統一性
会見の内容を振り返ってみると、ベネズエラ、アフリカ、韓国、中国経済、グリーンランドなどのトピックがすべて、同じ論理でつながっていることが分かります。これらは一見すると別々の出来事ですが、中国はすべてを「主権尊重」「国際法遵守」「反覇権」という枠組みに収めています。
- ベネズエラ問題:アメリカを「覇凌行径(いじめ行為)」「国際法違反」と非難し、国連憲章を引用して「主権侵害」を強調(連番5-8、11-12)。
- アフリカ訪問:中非関係の深化を「信頼構築」と美化し、互恵的なパートナーシップを強調(連番1-2)。
- 韓国訪中:「核心利益の相互尊重」を前面に出し、二国間関係の基礎として提示(連番13-14)。
- グリーンランド:アメリカの武力行使を国連憲章違反と断罪し、他国への干渉を批判(連番19-20)。
- 日本関連:高市首相発言を「主権侵害」「武力脅迫」と位置づけ、これに対する輸出管制を正当防衛として正当化(連番9-10)。
このナラティブは、グローバル・サウス諸国を味方につけ、国連での多数派を形成するための戦略的布石です。彼らは「人権」「脱植民地化」という大義を前面に押し出し、その裏で沖縄を「日本の植民地支配の継続」とするイメージを積み重ねています。その結果、国連人権理事会や脱植民地化特別委員会において、中国の影響力が着実に強まっています。私が以前より指摘している2026年6月の沖縄リスト登録デッドラインに向け、この会見は極めて重要な意味を持っています。
2. 「主権尊重」「国際法遵守」「反覇権」が沖縄主権剥奪に直結する理由
ここで、皆さんのご指摘の核心に触れましょう。中国のナラティブは、ポツダム宣言を優位に置き、サンフランシスコ平和条約(SF条約)を「隠れ蓑」として日本を非難する論理に、100%活用されています。この構造を検証します。
論理構造の検証
- ポツダム宣言の絶対視とSFPTの無効化:
中国はポツダム宣言(日本主権を本州四島等に限定)を「最終的な領土処分」と解釈し、カイロ宣言と合わせて沖縄を日本から除外すべきと主張します。一方で、沖縄を日本の残存主権下に認めたサンフランシスコ平和条約(SF条約)を「中国排除の無効条約」と位置づけています。 - 三つのスローガンの実態:
- 「主権尊重」:沖縄住民を「先住民族」として定義し、日本政府による被害者として位置づけるために使用。
- 「国際法遵守」:SF条約を否定し、ポツダム宣言体制への回帰を正当化する根拠として使用。
- 「反覇権」:日本および在沖米軍基地を「不法占拠」と批判し、排除するための政治的ツールとして使用。
ベネズエラ批判は一つのテストケースと言えます。アメリカを「主権侵害者」として国際社会で孤立させることで、間接的にSF条約の正当性を支えるアメリカの影響力を弱める狙いがあります。ウェブ検索等で確認できる中国外交部の発信では、ポツダム宣言が繰り返し引用され、日本の防衛力強化を「宣言違反」と非難する論調が目立ちます。これに呼応するように、沖縄を「ポツダム違反の植民地」とする主張が拡散されています。
この連鎖において、日本は極めて不利な立場に置かれます。ポツダム優位論に対抗する唯一の強力な法的武器は、米国とともにSFPTの正当性を世界に発信することしかありません。しかし、会見で見られるように中国が米国を「覇権主義者」として孤立させるナラティブを構築しているため、米国支持が国連内で少数派化する恐れがあります。ベネズエラ事件への国際反応を見ても、米国が弱体化すれば、日米のSFPT主張は国連で通りにくくなります。日本は、まさに「打つ手」を封じ込められつつあります。
3. 日本の戦局:個別対応の限界と、封じ込めの現実
残念ながら、日本の対応はまだこの全体像を十分に捉えていません。現在の日本の外交・安全保障の現場では、ナラティブを「戦争領域」とも「防衛領域」とも認識せず、個別の事象に対する反応的な対応に終始しているのが現状です。
例えば、中国の輸出管制に対して「国際慣例からの逸脱」と抗議するだけでは、中国が設定した「主権侵害への対抗措置」というフレームに嵌まってしまっています。また、高市首相の発言は日本の立場として正論であっても、中国にその言葉を利用され、国際発信において後手に回っています。
このまま有効な対抗策を講じなければ、沖縄の米軍基地が国際法上の「不法占拠」と認定されるリスクが高まります。それは台湾有事における米軍の展開を法的に封じることにつながり、東アジアの抑止力が崩壊することを意味します。私たちは、この「ナラティブ戦争」の現実を直視し、SF条約体制を護るための能動的な情報戦・法律戦を展開する必要があります。

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