JSN■中国は、すでに日本に戦争を仕掛けている(4)

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(4)で、東シナ海を書く予定であったが、もう少し南シナ海について書いておきたい。

■中国は、すでに日本に戦争を仕掛けている(4)

●中国国務院、「海島保護法」 日本の尖閣諸島にも適用

<採石で200超の島が消滅! 中国政府、無人島を管理へ>
3月1日11時33分配信 産経新聞
【北京=矢板明夫】離島の資源開発を管理し、その生態系を保護する中国初の「海島保護法」が3月1日から施行された。
(中略)
同法では「住民のいない島の所有権は国家に帰属し、国務院(政府)が国家を代表して島の所有権を行使する」と規定している。
しかし、日本に対して領有権を主張している東シナ海の尖閣諸島(中国名・釣魚島)や、マレーシア、ベトナムなど5カ国が領有権を主張している南シナ海の南沙(英語名・スプラトリー)諸島も同法の保護対象となっている。
新法施行に伴って始まる無人島周辺への艦船による巡視活動で、周辺海域への中国の監視体制が強化されることになり、周辺国の反発を招く可能性もある。
(引用終わり)

●中国による南シナ海の実行支配

南シナ海は、東沙諸島・西沙諸島・中沙諸島・南沙諸島の四つに分かれている。
東沙諸島は、台湾の南に位置し、現在台湾が実効支配している。

西沙諸島は、ベトナムの東側に位置する。中国は、ベトナム戦争停戦で米軍が引き上げた後、1970年代に西沙諸島を実行支配に乗り出した。

中沙諸島は、フィリピンの西側に位置する。中国は、フィリピンの米軍基地が、国外に移転した1980年代に実行支配を始めた。

南沙諸島は、現在、台湾、フィリピン、ベトナム、中国が領有を主張している。
ここでも、1970代から、中国は領有を主張し、実行支配を行ってきた。

今回の中国の「海島保護法」 の施行は、南沙諸島領有の総仕上げであると思われる。先日紹介した戦略的国境線の第一列島線内、つまり南シナ海と東シナ海の実行支配完了の年、それは今年である。

●衝撃的な映像

南シナ海で中国がどのようにしてベトナムを排除して実行していったか、衝撃の映像がユーチューブにあった。

私は、前のメルマガで、中国は戦争をしないで、南シナ海を実行支配したと書いたが、これは血の気が引くような映像だ。まさに、中国による虐殺である。

<チュオンサ諸島(南沙諸島)を守るベトナム兵士に中国軍が発砲…>

第三国の番組を日本語に訳したものだろうか。なぜ中国側からの映像があるのか疑問も残るところではある。少し精査する必要があることもをお断りして掲載しておきたい。

(この映像についてどこがつくったものか、知っている方がいたら教えてください)

ただ、中国が南シナ海で、このような武力による実行支配を行ってきたことは事実である。これは否定できないことだ。

南シナ海は、日本のシーレーンでもある。本当は、日本はベトナムを支援すべきであるが、全くそんなことも知らず、石油が南シナ海を渡り、「生活第一」を謳歌出来るのは、中国軍から命をかけて祖国を守るベトナム兵士がいるからではないか。

そのシーレーンである南沙諸島海域が、中国の「海島保護法」で、今危機に瀕しているのだ。

翻って、東シナ海の尖閣諸島に、目を向けてみよう。尖閣諸島には戦後間もないころ、米軍の基地があった。それが撤退すると、すぐに中国は尖閣諸島の領有を宣言。
米軍は引き上げた後、中国が近海の島の領有を宣言するのは南シナ海とまったく同じである。

現在、日本の領土でありながら、日本人がいけない尖閣諸島。その周辺を警備するのは、海上保安庁である。中国が、今回の「海島保護法」を行使すれば、上記の映像は、近い将来海上保安庁の身に起こることかもしれないのだ。

しかし、このままでは中国が武器を使わず尖閣諸島を手に入れるのは間違いない。
そうなったとき、日本が占領された尖閣諸島を取り戻すには戦争しかなくなる。
戦争をしなければ、次々と中国は島を奪っていく。最後は沖縄本島にもその触手は及んでくる。

中国との戦争は絶対避けなくてはならない。戦争をしないために、今すぐにでも日本政府は、尖閣諸島の領有を中国に世界に宣言すべきである。

(JSN副代表・ささき)