【メディア掲載】「特定失踪者」の拉致被害者認定と早期救出を 34人、全国で2番目に多い沖縄で一斉活動集会(産経新聞 平成29年11月26日)

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 「特定失踪者」の拉致被害者認定と早期救出を 34人、全国で2番目に多い沖縄で一斉活動集会

http://www.sankei.com/world/news/171126/wor1711260017-n1.html

日本沖縄政策研究フォーラム(仲村覚理事長)は25日夜、沖縄県浦添市で「第4回忘れないで!特定失踪者・全国一斉活動沖縄集会」を開いた。約200人の参加者は、政府が北朝鮮による拉致被害者と認定した12人に加え、拉致された疑いが濃厚である特定失踪者883人の拉致被害者認定と早期救出に向けて沖縄県から全国に世論喚起していくことを確認した。

集会では、特定失踪者家族有志の会副会長、藤田隆司さん(59)=埼玉県川口市=が「兄奪還!41年の戦い」と題して特別講演した。

実兄の進さん=当時(19)は昭和51年2月に北朝鮮に拉致されたとみられる藤田さんは「兄は突然姿を消した。朝鮮人が経営する都内の病院に監禁され、拉致された。拉致にかかわった人間も拉致を証言した」と述べた。

そのうえで「北朝鮮に残る拉致被害者は12人だけではない。政府は認定していないが拉致された疑いがある特定失踪者は全国で883人いる。沖縄では34人いる」と指摘。「国内外にいる拉致実行犯はだれも逮捕されていない。法と証拠に基づく日本の捜査、調査には限界がある」として、今後も拉致被害者が出る可能性があると強調した。

また「戦争がないからといって日本は平和でも安全でもない。反戦や不戦の誓いだけで国や国民は守れない。北朝鮮は日本の不戦の誓いを逆利用している。日本人は目を覚ますべきだ。特定失踪者を見捨てないでほしい」と訴えた。特定失踪者家族有志の会として来年 1月にも、オランダ・ハーグの国際刑事裁判所(ICC)に多数の拉致被害者が北朝鮮から帰国できない現実を告発する考えも示した。

藤田さんの講演後、沖縄県内の特定失踪者の家族、濱端(はまばた)俊明さん(53)、金武川(きんかわ)政司さん(58)、米蔵一正さん(66)が登壇し、それぞれ帰らぬ家族に対する思いを語るとともに解決への協力を呼びかけた。

これに続いてフォーラムの仲村理事長が「拉致天国・沖縄から人権推進県・沖縄へ」と題する活動報告を行い、人口比では石川県に次いで全国で2番目に特定失踪者が多い沖縄県から、特定失踪者救出の声を全国に発信して広げていくべきだと訴えた。

この日の集会には、「愛国の歌姫」と呼ばれる大阪出身のシンガー・ソングライター、山口采希(あやき)さん(26)も参加し、拉致被害者の早期救出への願い込めた「空と海の向こう」を熱唱した。