日本のマスコミと政治は平和ボケをしていますが、日本の防衛を担う自衛隊は緊迫した日本の安全保障をしっかりと見据え、尖閣有事に備えた訓練を本格化しています。
昨日の読売新聞の報道によると10日から大分県の日出生台演習場で南西諸島重視の訓練が行われ、北海道の第7師団から装甲車など120両も輸送して演習に参加するようです。これは、今までにない大規模な演習との事です。
この演習は、実際には尖閣などの離島の有事を想定しており、日向台演習場を沖縄の離島と想定した訓練を行います。
つまり、陸上自衛隊は有事の際には装甲車を沖縄に輸送して防衛する事を想定しているということです。
現在、沖縄には装甲車や戦車を持つ戦闘部隊は配置されていません。石垣島には実働部隊は全く配置されていません。。
このように沖縄は、敵が上陸してきた時に守る部隊が全く配置されていない防衛空白エリアなのです。
今回はJRを利用して運搬しましたが、今後はおそらく海上自衛隊の輸送船、もしくは民間のフェリーなどを借り上げた装甲車輸送訓練も始めて行くと推測します。
南西諸島有事の際に真っ先に防衛の任務にあたるのは、航空自衛隊、海上自衛隊ですが、敵が国土に上陸するのを防ぐのは陸上自衛隊です。
その防衛の任務に当たるためには、沖縄で不足している防衛機材を沖縄に運搬しなければなりません。
今回の訓練は陸上自衛隊が尖閣有事、南西諸島有事に本格的に取り込んだことの証だと思います。
私たちが認識しなければならないことは、これから始まる有事は、先の大戦でいう終戦直前の「沖縄戦」からいきなり始まるということです。
つまり、今日本の安全保障環境は、既に先の大戦でいう「沖縄戦」に備える段階にきているということです。
(仲村覚)
<北海道の装甲車、鉄路で九州入り>
(2011年11月4日16時39分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111103-OYT1T00716.htm島嶼(とうしょ)部や重要施設の防衛を想定し、10日から大分県の日出生台(ひじゅうだい)の演習場などで行われる訓練に参加する陸上自衛隊第7師団(北海道千歳市)の73式装甲車10両が3日、JRの貨物列車で九州に運び込まれた。
小倉駅(北九州市)を経由し、4日午前0時過ぎにJR西大分駅(大分市)に到着する。
訓練は、昨年12月策定の防衛大綱に盛り込まれた沖縄など南西諸島重視の機動的な防衛を具体化する狙いがあり、過去最大規模。第7師団がJRや民間のフェリーで戦車や装甲車を北海道から九州に初めて長距離輸送する。
九州各地の演習場で18日まで行われ、第4師団(福岡県春日市)や第8師団(熊本市)から計約5400人、戦車、装甲車など1500両が参加。うち日出生台演習場には約2200人が参加し、第7師団からは戦車や装甲車など120両が演習場に入る。
<動画:北海道から大分まで鉄道輸送される73式装甲車>
◯自衛隊機材輸送 西浦和通過
◯自衛隊機材輸送 豊橋駅通過
◯自衛隊機材輸 名古屋通過
◯自衛隊機材輸送 蒲郡駅通過
◯自衛隊機材輸送 稲沢駅停車
◯自衛隊機材輸送 西広島駅通過
◯自衛隊機材輸送 西大分駅に到着