JSN■普天間基地移設と米軍再編

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■普天間基地移設と日米同盟

「普天間基地の移設は、米軍再編全体からみると小さな問題だから、たとえ辺野古への移設が頓挫しても、普天間基地の継続利用ができれば、日米同盟に亀裂が入ることは無い。」

時々、このような意見を聞くことがあります。沖縄の保守の政治家でも、このような考えを持っている方もいます。
だから、自民党の議員でも安心して「県外移設」などといえるのだと思います。しかし、現実はそう甘くはありません。

■民主党政権の日米同盟解消3点セット

元防衛大学校教授の平間洋一氏が民主党政権の日米同盟解消3点セットの話をしていました。

(1)インド洋の給油支援からの撤退
(2)普天間基地移設の合意の反故
(3)日米地位協定の見直し

これらの3点のうち一か二つでも行うと、日本は米国にとっての同盟の価値が全く無い存在となってしまうと平間氏は解説されていました。

つまり、普天間基地移設は、日米同盟にとって非常に重要であり、失敗が許されない重要な問題なのです。

■普天間基地移設と米軍再編

下記の極東米軍再編の地図をご覧ください。

普天間基地からは、8000人+家族がグアムへ移駐します。
そして、航空隊は辺野古へ移転します。

ここまでが、普天間基地の移設で問題になっているところですが、再編はそれだけではありません。

それ以外にも、日本の自衛隊を含めて、再編があり、岩国基地、厚木基地、グアムは玉突き式に関係しています。

(1) KC-130空中空輸機、12機:普天間基地→岩国基地
(2) 海自ジェット機、17機:岩国基地→厚木基地
(3) 空母艦載機、59機:厚木基地→岩国基地
(4) CH-53D、8機:岩国基地→グアム
(5) KC-130、12機は、ローテーションで鹿屋基地、グアムに展開

ですので、普天間基地移設が頓挫すれば、これらの移駐も全て頓挫する事になります。